水が、ピンク。絵の具でも加工でもありません。正体は、塩と小さな生き物です。
- 場所はメキシコ・ユカタン州の北の海ぞい。リオ・ラガルトス町の中の集落で、町の中心から車で約20分です
- 「ラス・コロラダス」は、スペイン語で「赤く色づいたもの」という意味の名前です
- ピンクの水の正体は、塩をとるための池(塩田)。海水を干して塩をつくる工場の敷地です
- まわりは自然保護区「リア・ラガルトス生物圏保護区」。春から秋には3万羽をこえるフラミンゴが集まると報じられています
ここがありえない|湖の色をつくっているのは「塩好きの微生物」
ラス・コロラダスのピンクの池は、自然の湖ではなく、塩をつくる池です。地元メディアは、ここを塩の生産のための工業地帯と説明しています(POSTA、2025年12月)。全国紙は、池を持つのは「ユカタン製塩工業(Industria Salinera de Yucatán)」で、グループ企業が食卓塩のブランドを出している、と伝えています(El Universal)。
色のもとは、とても塩からい水の中でだけ生きられる微生物です。報道では「好塩性の古細菌(halobacterias halófilas)」と、赤い色素をつくる藻「ドゥナリエラ・サリナ(Dunaliella salina)」の名前が挙がっています(adn40、2026年7月更新、POSTA、2025年12月)。さらに、池にすむ小さなエビ「アルテミア」も色を保つのに一役買い、そのアルテミアをフラミンゴが食べる、という関係です。
つまり、塩をつくる池、ピンクの微生物、それを食べる小エビ、小エビを食べるピンクの鳥が、同じ場所にそろっています。地元メディアの見出しには「人工知能(AI)でつくった画像ではない」という言葉まで使われています。

現地ではどう説明されているか
色は日によって、時間によって変わる
地元メディアは、ピンクの濃さは時間帯と天気で変わり、強い日差しの下で色が濃く見えると説明しています。塩の結晶、白い砂、日差しも色づきに関係します。8〜10月の雨の季節に曇ると、色が薄く見えることがある、とも書いています(POSTA、2025年12月)。写真には12時〜15時ごろがよいとする案内もあります(Mente Urbana、2026年4月更新)。
泳ぐのは禁止。見学はガイド付きで
ピンクの池で泳ぐことは認められていません。ユカタン州の観光の案内でも「ピンクの池では泳げない」とされています(Infobae、2026年9月)。理由として、水を汚す、生き物の環境を乱す、塩の品質が下がる、塩分が強すぎて肌を傷める、塩の結晶で切り傷ができる、が挙げられています(El Universal)。見学は地元のガイドといっしょに回る形で、ガイドが水に入らずに写真を撮るこつも教えてくれる、と報じられています(POSTA、2025年12月)。
見学コースと料金
見学は3種類のガイド付きコースです。地元メディアが伝えた料金(1人あたり)は、45分の歩くコースが300ペソ、自転車のコースが30分320ペソ・1時間390ペソ、荷台に乗る90分の車のコースが890ペソ。料金は変わることがある、とも書いています(POSTA、2025年3月)。2026年3月の報道では、現地の人が「今年は料金を上げていない」と話しています(Diario de Yucatán、2026年3月)。別の案内では、2024年の入場料を「メキシコ人250ペソ、外国人300ペソ」とし、ガイドが付いて45分池を回り、展望台に10分と説明しています(Mente Urbana、2026年4月更新)。
これとは別に、保護区に入るための腕輪(国の自然保護区委員会 CONANP の入域料)があります。2025年4月の報道では1人72ペソ(Diario de Yucatán、2025年4月)。2026年8月時点の料金として、リア・ラガルトス保護区は1人1日125ペソ、12歳未満と高齢者などは免除、と報じられています(Infobae、2026年9月)。情報源で値が違うので、現地で確かめてください。
フラミンゴを守るための、道の決まり
ラス・コロラダスから東の港エル・クーヨへ続く海ぞいの道は、保護区の中でも特に守られている区域を通ります。2026年4月の報道では、この道を遊びで通るには、認定ガイドといっしょに行くか、地元の観光サービスを使う必要があるとされています。全面通行止めではない、とも書いています(Diario de Yucatán、2026年4月)。2026年5月には「この道で800ペソ取られた」という投稿が話題になりました。地元のガイドは、通行料ではなく、フラミンゴ見物や泥浴びを含む1時間半のツアーの料金だと説明しています(Diario de Yucatán、2026年5月)。フラミンゴは「3月〜10月の求愛と巣づくりの時期に3万羽以上が集まる」と報じられています(Infobae、2026年9月)。
日本人ならこう楽しむ(編集部の提案)
- 晴れた日の昼に合わせる。日差しが強いほどピンクが濃く見えます。前の晩に天気予報を見て、曇りなら別の日に回せる日程にしておくと安心です。
- 白か淡い色の服で行く。ピンクの水と白い塩の山の前では、白い服がいちばん映えます。日陰がほとんどないので、帽子、サングラス、日焼け止め、水は必須です。
- リオ・ラガルトスの船とセットにする。船でマングローブの水路を回り、フラミンゴを見るツアーと組み合わせると、ピンクの池とピンクの鳥を一日で見られます。
- 写真は「入らずに撮る」。池のふちに立って、水面に空を映すと、ピンクと青の写真になります。ガイドに撮り方を聞くのが早道です。
- サンダルより、つま先の隠れる靴。岸の塩の結晶はかたく、踏むと肌を傷めると案内されています。
- 現金のペソを多めに。見学コース、保護区の腕輪、船のツアーと、払う場面が何度かあります。
度胸メーター・費用・時間の目安(編集部の目安)
| 度胸 | ★☆☆☆☆ 水には入らないので、こわいことはありません。いちばんの敵は日差しです |
|---|---|
| 料金 | 歩く見学コース45分300ペソ、自転車320〜390ペソ、車のコース890ペソ(POSTA、2025年3月)。保護区の入域料は72ペソ(2025年4月)または125ペソ(2026年8月時点)と報道で違いあり |
| 時期 | 一年じゅう見学できます。フラミンゴの多い3〜10月が人気。8〜10月の雨の季節は曇ると色が薄く見えることも |
| 所要時間 | 見学そのものは45分〜90分。メリダやカンクンからの日帰りなら丸一日 |
| 泳ぎ | 禁止 |
| 持ち物 | 帽子、サングラス、日焼け止め、飲み水、つま先の隠れる靴、現金のペソ |
ここに行くには
① 自分で行く
- 拠点はメリダ、バジャドリッド、カンクンのどれか。泊まるなら近くのリオ・ラガルトス町が便利です
- メリダから車で約3時間(約230キロ)、カンクンから約4時間(約270キロ)、バジャドリッドから約1時間45分と案内されています(Mente Urbana、POSTA)。メリダからは「3時間半」とする報道もあります
- 大手バス会社ADOは、ラス・コロラダスにもリオ・ラガルトスにも路線がないと案内されています。レンタカーか現地ツアーが中心です
- レンタカーで行く場合も、決められた区域の外や、ガイドの時間が終わった後の道に車で入らないこと。2026年8月には、許可のない区域に入った車が2日続けて動けなくなったと報じられています(Diario de Yucatán、2026年8月)
- 現地ツアーは、VELTRA(カンクン発の「ピンクレイク」の分類があり、日本語ガイドの貸切ツアーも出ています)と Civitatis(カンクン発・メリダ発)に出ています
航空券を予約サイトで探す
- Expedia:
エクスペディアで航空券を探す【Expedia】(航空券+ホテルの同時予約で安くなることがある)
- skyticket:
skyticketで海外航空券を比較する【スカイチケット】(複数の航空会社・経路をまとめて比べられる)
- エアトリ:海外航空券+ホテルがお得!<エアトリ>
(日本の会社。日本語サポートで予約したい人向け)
ホテルを予約サイトで探す
- Expedia:
エクスペディアでカンクンのホテルを探す【Expedia】(キャンセル無料のプランで絞り込める)
- Hotels.com:
Hotels.comでホテルを探す【ホテルズドットコム】(10泊で1泊無料の特典がある)
あわせて読みたい:カンクン・トゥルム発セノーテツアーの選び方 / カンクンの年末年始の費用とホテルの選び方 / メキシコ航空券が安い時期と相場 / 中南米旅行のスマホ通信(eSIM・現地SIM・WiFi)
あわせて読みたい:チチェン・イッツァの行き方・入場料・ツアー(カンクンから個人で)
② 現地ツアーを使う
日帰りの現地ツアーは、日本語か英語の予約サイトで事前に押さえておくと、着いてから探す手間が省けます。
現地ツアーを予約サイトで探す
- VELTRA:現地オプショナルツアー予約&観光旅行【VELTRA-ベルトラ】
(日本語ガイドのツアーを探しやすい) - KKday:現地プランはKKdayで検索!【KKday】
(割引クーポンが出ることがある) - Klook:
Klookで現地ツアー・入場券を探す【Klook】(遺跡や美術館の入場券も一緒に取れる)
③ 日本発のツアーで行く
日本の旅行会社の添乗員付きツアーで、ラス・コロラダスを日程に入れたものは、調べた範囲では見つかりませんでした(2026年10月時点)。カンクンやメリダを含むメキシコのツアーで現地に入り、自由行動の日に現地ツアーを使うのが現実的です。日本の旅行会社のメキシコのツアーは、目利き旅のメキシコのページで比べられます。
④ 予算と日数の例
カンクンに4泊し、うち1日をラス・コロラダスとリオ・ラガルトスの日帰りにあてると、日本を出てから帰るまで6〜7日が目安です(編集部の目安)。メリダやバジャドリッドに泊まって、セノーテやチチェン・イッツァ遺跡と組み合わせると、ユカタン州を8〜9日でたっぷり回れます。
行く前に必ず確認すること
- 外務省の危険情報(2026年4月8日更新)では、ユカタン州はどのレベルにも挙がっていません。カンクンのあるキンタナ・ロー州は「レベル1:十分注意して下さい」です(外務省 メキシコの危険情報)
- リオ・ラガルトスなどの観光船では、海での事故をきっかけに安全の取り締まりが強まり、乗る人全員の救命胴衣が義務になっています。船の会社のほぼ100%が決まりに沿うようになった、と2026年7月に報じられています(Diario de Yucatán、2026年7月)。船に乗るなら、救命胴衣を配る業者を選んでください
- ピンクの池に入らない、塩の山に登らない、フラミンゴに近づかない。保護区の中では、生き物の行動を変える行為は「厳しく禁止」とされています
- 日陰がほとんどありません。熱中症と日焼けに注意して、水を持って行ってください
- 治安の情報は、出発前に外務省 海外安全ホームページで最新の情報を確認してください。
友達に話したくなる一言
「あのピンクの湖、実は塩の工場なんだよ。色をつけてるのは塩好きの微生物で、それを食べた小エビを、フラミンゴが食べてるんだって」
年末年始にカンクンへ行くなら、カンクンの年末年始2026-27|費用の目安とオールインクルーシブの選び方も読んでください。日本からの経路と日数、航空券・ホテル・現地ツアーの費用の目安、海藻(サルガッソ)と寒波の注意をまとめています。
出典
- POSTA(2025年12月26日)ラス・コロラダスのピンクの海はAIではない
- POSTA(2025年3月21日)聖週間にラス・コロラダスを訪ねる理由(料金・コース)
- El Universal(日付の記載なし)ピンクの池のツアーの料金
- adn40(2025年7月23日、2026年7月2日更新)ラス・コロラダスにかかる費用
- Infobae(2026年9月1日)ピンクの水とフラミンゴの保護区
- Diario de Yucatán(2026年3月4日)ラス・コロラダスでツアーの取り消し
- Diario de Yucatán(2026年4月12日)フラミンゴのための観光の管理
- Diario de Yucatán(2026年5月14日)エル・クーヨへの道の800ペソの説明
- Diario de Yucatán(2026年7月8日)リオ・ラガルトスの観光船の安全対策
- Diario de Yucatán(2026年8月6日)ラス・コロラダスの通行をめぐる行き違い
- Diario de Yucatán(2025年4月13日)保護区の腕輪の新しい売り方
- Mente Urbana(2026年4月28日更新)ラス・コロラダスの行き方
- 外務省 海外安全ホームページ「メキシコの危険情報【一部地域の危険レベル引き上げ】」(2026年4月8日更新)
トップの写真:Isabel A01706197 / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)
