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中南米旅行のスマホ通信|eSIM・日本のキャリアのローミング・現地SIM・WiFiレンタルの選び方(メキシコ・ペルー・ボリビア・ブラジル)

メキシコ・マサトランのショッピングモールにある携帯会社テルセルの販売ブースとマスコット

中南米でスマホをつなぐ方法は4つあります。日本のキャリアの海外ローミング、出発前に買う旅行用eSIM、現地で買うSIM、WiFiルーターのレンタルです。結論から言うと、短い旅行で行き先がメキシコ・ペルー・ブラジルなら「日本のキャリアのローミングか旅行用eSIM」、ボリビアを含むなら「旅行用eSIMかWiFiレンタル」、1か月以上の滞在なら「現地SIM」が基本です。ただし現地SIMは2026年に入ってメキシコで回線の登録が義務になり、ペルーでは外国人の契約が対面・生体認証つきになるなど、決まりが変わっています。国ごとの事情を、現地の規制当局と報道、各社の公式ページで整理しました。

  • 楽天モバイルの人。メキシコ・ペルー・ブラジル・アルゼンチン・チリ・コロンビアは毎月2GBまで追加料金なし。ボリビア・キューバ・エクアドルは対象外です(2026年11月確認)。
  • ahamoの人。メキシコ・ペルー・ブラジル・チリ・エクアドルで月30GBまで追加料金なし。ボリビア・アルゼンチン・コロンビアは対象外。海外で使い始めて15日を過ぎると最大128kbpsに落ち、帰国するまで戻りません。
  • それ以外の人、ボリビアに行く人。出発前に旅行用eSIMを買うのが手間が少ない。eSIM非対応のスマホ、複数人、パソコンも使う人はWiFiレンタル。
  • 現地SIMは「安いが手続きが要る」。メキシコはパスポートで回線登録、ペルーは店頭で生体認証、ブラジルはCPF(納税者番号)がない人は実店舗のみ、ボリビアはパスポート持参で店へ。
目次

4つの方法の比較

方法向いている人費用の目安手間弱点
日本のキャリアのローミング楽天モバイル・ahamoの契約者で、対象国だけに行く人楽天は2GBまで0円(以降1GBあたり500円)、ahamoは30GBまで0円設定でデータローミングをオンにするだけ対象外の国(ボリビアなど)では使えない。ahamoは15日の壁
旅行用eSIMeSIM対応スマホを持つ人全員国・日数による(数百円〜数千円)出発前にQRコードを読み込むeSIM非対応・SIMロックありの端末は不可。電話番号は付かないことが多い
現地SIM1か月以上いる人、通話番号が要る人最も安い店で登録手続き。国ごとに決まりが違う到着直後は使えない。メキシコ・ペルー・ブラジルは本人確認が厳しくなった
WiFiレンタル複数人、パソコン併用、eSIM非対応の人1日あたり数百円〜空港や宅配で受け取り、返却機器を持ち歩き充電する。山岳地帯は結局圏外

① 日本のキャリアの海外ローミング

楽天モバイル

海外107の国と地域で、毎月2GBまで追加料金なしでデータ通信ができます。申し込みは不要で、2GBを超えると最大128kbpsになり、1GBあたり500円(不課税)でチャージできます。中南米の対象はメキシコ・ペルー・ブラジル・アルゼンチン・チリ・コロンビア・ウルグアイなどで、ボリビア・キューバ・エクアドルは一覧にありません。対象外の国ではWi-Fi接続時だけ使えます(楽天モバイル公式、2026年11月確認)。

ahamo

海外91の国と地域で、月30GBまで追加料金なし。中南米の対象はメキシコ・ペルー・ブラジル・チリ・エクアドルで、ボリビア・アルゼンチン・コロンビア・キューバは対象外です。注意点は15日ルールで、公式ページには「海外で最初にデータ通信を利用した日(日本時間)を起算日として15日経過後の日本時間0時以降に、海外では通信速度が送受信最大128kbpsとなります」とあり、この制限はデータを追加購入しても解けず、日本に帰って通信するまで続きます。2週間を超える周遊には向きません。なお2026年12月1日以降は海外の月間データ量が40GBになる予定です(ahamo公式、2026年11月確認)。

ドコモ・au・ソフトバンクの定額の海外パックは1日あたりの料金がかかる方式で、長い旅行では旅行用eSIMより高くなりがちです。各社の対象国と料金は出発前に公式ページで確かめてください。

② 旅行用のeSIM(出発前に買う)

旅行用の eSIM・WiFi を探す

旅行用eSIMは、日本にいるうちにプランを買い、QRコードを読み込んでスマホに入れておく方式です。現地に着いたら切り替えるだけで、店に行く必要も、パスポートを見せる必要もありません。ボリビアのように日本のキャリアのローミングが届かない国でも、現地の携帯会社の電波(ボリビアならEntel・Tigo)を借りてつながります。中南米周遊なら「ラテンアメリカ周遊」のプランを1つ買う方が、国ごとに買うより管理が楽です。

買う前に、自分のスマホがeSIMに対応しているかを確かめます。iPhoneは「設定 → モバイル通信」に「eSIMを追加」が出れば対応(iPhone XS以降のほとんどの機種)、Androidは「設定 → ネットワークとインターネット → SIM」などに追加の項目があれば対応です。中国本土で売られたiPhoneはeSIMが使えません。また、キャリアで買った端末はSIMロックが残っていることがあるので、ロック解除も先に済ませてください。

日本のSIMは抜かずに残しておくのが大事です。銀行やカード会社の2段階認証のSMSは日本の番号に届くので、日本のSIMは「データローミングはオフ、回線はオン」にしておき、データだけ旅行用eSIMで使う設定にします。

③ 現地SIM:国ごとの決まり

メキシコ:2026年から回線の登録が義務

メキシコでは2026年1月9日から、携帯回線を本人情報(メキシコ人はCURP)に結びつける登録が全国で義務になりました。既存の回線は2026年6月30日が期限で、7月1日以降、未登録の回線は手続きが済むまで一時停止されます(El Universal、2026年1月8日)。外国人は「有効なパスポート、または外国人向けの仮CURP」で登録できます。規制当局のCRTは、自国の回線でローミングしている旅行者は登録不要で、メキシコのSIMを買った人は登録が必要だと説明しています。登録は買った会社の窓口かオンラインででき、会社側が集めてよいのは氏名・国籍・パスポート番号・電話番号などに限られ、身分証のコピーや写真、生体情報の保存は禁じられています(Expansión、2026年5月18日)。最大手はTelcel(テルセル)で、空港やコンビニ(OXXO)でもSIMが買えますが、登録が済むまで使えない前提で、到着日の分は別の手段を用意してください。

ペルー:外国人は店頭で生体認証

通信の規制当局OSIPTELは2025年11月、リマとカヤオの非常事態の期間中の暫定措置として、外国人の携帯回線の契約を「認可された窓口での対面のみ」とし、移民局のデータベースとの生体認証(指紋など)を義務づけました。認証できない場合、会社は売ることができません(La República、2025年11月26日)。措置は暫定とされていますが、2026年11月時点で解除の発表は確認できていません。OSIPTELは別の案内で、外国の回線でローミングする旅行者は手続き不要、ペルーの会社のSIMを買う人はその会社で登録が必要、と説明しています(OSIPTEL、2024年9月)。短い滞在なら、ローミングか旅行用eSIMで済ませる方が確実です。

ボリビア:パスポート持参で店へ。塩湖は圏外

携帯会社はEntel(国営、最も広い)、Tigo(都市部で速い)、Vivaの3社です。SIMは購入時に本人登録が必要で、パスポートの原本を持って店に行きます(Bolivia Hop、2026年9月12日更新)。日本のキャリアのローミングは楽天モバイル・ahamoとも対象外なので、旅行用eSIM(Entel・Tigoの電波を使う)か、現地SIMか、WiFiレンタルになります。ただしウユニの町でさえ回線は混み合い、塩湖とラグーナ地帯のツアー中はEntelでもほぼ圏外です。2泊3日のツアーは「3日間オフライン」の前提で、地図は事前にダウンロードし、家族には連絡が途切れると伝えておいてください。ウユニのツアーの選び方は別の記事にまとめています。

ブラジル:CPFがない人は実店舗のみ

ブラジルの携帯回線はCPF(個人の納税者番号)に結びつける決まりで、旅行者はここでつまずきます。最大手Claroの公式ページには「CPFを持たない外国人は、プリペイドのチップの開通はClaroの実店舗でのみ」と明記され、パスポートか外国人登録証(RNE)を持参します。空港(グアルーリョス、ガレオン)にClaroの店や売店があるという旅行記事はありますが、営業時間や在庫は確認できません。短い滞在なら、ローミング(楽天2GB、ahamo30GB)か旅行用eSIMが現実的です。

国別の早見表

国楽天モバイル(2GB無料)ahamo(30GB)現地SIMの手続きおすすめ
メキシコ○○パスポートで回線登録(2026年〜)ローミングか旅行用eSIM。長期なら現地SIM
ペルー○○店頭で対面・生体認証(暫定措置)ローミングか旅行用eSIM
ボリビア××パスポート持参で店へ旅行用eSIMかWiFiレンタル。塩湖は圏外
ブラジル○○CPFなしは実店舗のみローミングか旅行用eSIM
アルゼンチン○×—楽天なら2GB、他は旅行用eSIM
チリ○○—ローミングか旅行用eSIM
コロンビア○×—楽天なら2GB、他は旅行用eSIM
エクアドル×○—ahamoか旅行用eSIM
キューバ××—旅行用eSIM(対応する会社を確認)

○×は2026年11月時点の各社の対象国一覧によります。「—」は本記事で現地の決まりを調べていない国です。

④ WiFiレンタル

ポケット型のWiFiルーターを日本で借りて持っていく方式です。eSIMに対応していないスマホ、2〜4人で1台を分けたい家族旅行、パソコンやタブレットもつなぐ出張に向きます。空港のカウンターか宅配で受け取り、帰国後に返します。弱点は、機器の充電がもう1台増えることと、ボリビアの塩湖やアマゾンのように電波そのものが無い場所では役に立たないことです。中南米の周遊プランがある会社を選び、「使わない日は料金がかからない」タイプだと長旅で差が出ます。

行く前に必ず確認すること

  • スマホのeSIM対応とSIMロック解除。eSIMは出発前に入れて、動作を確かめる
  • 日本のSIMは残す。2段階認証のSMSを受けるため、日本の回線は「データローミングオフ」で生かしておく
  • 楽天モバイル・ahamoの人は、自分の行き先が対象国一覧にあるかを出発前に公式ページで見る。一覧は追加・変更がある
  • 現地SIMを買うなら、パスポートの原本と、到着日の分の別の通信手段を用意する。メキシコ・ペルー・ブラジルは2025〜2026年に決まりが変わった
  • 圏外になる場所(ウユニ塩湖、山岳地帯、アマゾン)は地図と予約票をダウンロードしておく
  • 治安と危険情報は外務省 海外安全ホームページで国ごとに確認する。スマホを路上で出す場面を減らすことが、通信手段より先の安全対策です

(この記事は2026年11月1日に各社の公式ページと現地の報道で確認した情報です。料金・対象国・手続きは変わるため、出発前に必ず公式ページで確かめてください。)

出典

トップの写真:Roedor Pacheco / Wikimedia Commons(CC0)

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